ロリポップ固定IPアクセス byGMOペパボ
事例: 中規模病院が医療DXを推進し業務効率化に成功した秘訣

事例: 中規模病院が医療DXを推進し業務効率化に成功した秘訣

基礎知識

中規模病院(200床未満)が電子カルテをはじめとするデジタル技術によって医療DX(デジタルトランスフォーメーション)を段階的に推進し、大幅な業務効率化と医師・看護師の負担軽減、さらには患者サービス向上を実現した事例をご紹介します。

紙のカルテや院内サーバーに頼っていた環境から、クラウド型の電子カルテやPACS(医療用画像管理システム)、オンライン資格確認システム、地域医療情報共有プラットフォームなどを順次導入したことで、院内外での情報活用が飛躍的に向上しました。

その結果、診療のスピードアップや医療ミス削減、業務の省力化に成功し、災害時の事業継続性も確保しています。

本記事では、導入前に抱えていた課題とDX推進のステップ、導入後に得られた効果、およびクラウドサービスを院外から安全に利用する工夫(ロリポップ固定IPアクセスの活用)について詳しく解説します。

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導入前の課題

DX導入前、この病院ではいくつもの課題を抱えていました。

紙カルテを探したり保管したりする手間が日常的に発生し、受付ではカルテ棚からのファイル探索や保険証のコピーに時間を取られるなどスタッフが常にバタバタしている状態でした。

院内が広いためカルテを部署間で運ぶだけでも大きな労力となり、複数の医療スタッフで同時に記録を閲覧・記入できないため業務の待ち時間や無駄な残業が発生していました。

例えば看護師はバイタルサイン等を紙にメモした後でPCに転記する二重業務に追われ、月40時間にも及ぶ残業が常態化し転記ミスも頻発する有様でした。

医師同士で患者情報を共有するにも紙のカルテを回覧したり口頭・電話で確認するといったアナログな対応が必要で、診療科間の連携が非効率でした。

また地域の基幹病院ともシステムが異なりデータ連携が難しく、紹介患者の情報交換にも時間がかかりました。

その結果、患者が検査結果を他院へ持参し忘れた場合に検査の重複実施が起こるなど無駄が生じたり、医療者間の情報伝達ミスのリスクもありました。

実際、医療機関同士で情報共有ができていないと重複検査や重複投薬が発生しやすく、医療の質と患者負担双方の課題となります。

会計担当者が診療後に紙の伝票を起票し、レセプト入力・チェックを行う必要があり、人手と時間を要していました。

ある整形外科クリニックでは毎日2名体制で紙伝票印刷やレセプト手入力に追われ、月50万円以上の人件費・用紙コストがかかった例もあります。

当院でも手作業中心の会計処理により患者の会計待ち時間が長く、スタッフにも患者にも不満が蓄積していました。

システム障害時のバックアップ体制も万全とは言えず、ハード更新コストや管理負担も問題となっていました。

また紙のカルテや院内サーバーだけに頼る形では、火災や水害など万が一の災害で医療記録が消失するリスクも抱えていました。

実際、紙カルテ運用では大雨による浸水や火災で記録がすべて失われてしまう可能性があり、自然災害の多い日本では見逃せない問題です。

以上のような課題から、病院はDX(デジタル技術による業務変革)の必要性を痛感していました。

厚生労働省もオンライン資格確認の導入や電子カルテ情報の標準化・共有を医療DX推進の柱に掲げており、紙のままでは今後の医療連携についていけない状況だったのです。

こうした背景のもと、病院は段階的にデジタル化施策を進めていく決断をしました。

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医療DX推進のステップとソリューション導入

中規模病院ゆえに一度にすべてを変革するのは困難なため、段階的にシステム導入を行いDXを推進しました。

以下が主なステップとその内容です。

1. 電子カルテのクラウド移行によるペーパーレス化

まず着手したのが電子カルテシステムの導入です。

紙カルテ運用から脱却し、診療記録・検査結果・処方指示などをデジタル管理することで、院内業務の土台を近代化しました。

採用したのはクラウド型電子カルテで、院内にサーバーを置かずインターネット経由でサービスを利用する形です。

クラウド型により初期コストが抑えられ、サーバー管理の負担も軽減されます。

実際クラウド化したことで低スペックのノートPCでも必要な患者情報をスムーズに閲覧可能となり、ナースステーションの小型PCから瞬時にデータ共有できるようになりました。

紙のカルテを抱えて院内を奔走しなくても、各端末から同時アクセスで情報確認・記録ができるようになり、診療・看護の現場の利便性が飛躍的に向上しています。

さらにこの電子カルテは院内のオーダリングシステムや検査システム、さらにはレセプトコンピューター(レセコン)とも連携させました。

これにより診療内容がリアルタイムで会計システムに反映され、診療後の会計処理やレセプト作成もワンクリックで自動実行できるようになりました。

紙の伝票や手計算も不要となり、ヒューマンエラーが減少するとともに、患者の会計待ち時間も短縮されています。

結果としてレセプト業務の効率化とスタッフ残業削減に大きく寄与しました。

2. クラウド型PACS導入による画像管理の効率化

次に取り組んだのが医用画像管理システム(PACS)のクラウド化です。

従来、レントゲンやCT画像は院内の専用端末やフィルムで管理しており、画像閲覧のために該当部署へ足を運ぶ必要がありました。

そこでクラウド対応のPACSを導入し、検査画像を安全なクラウドサーバーで一元管理するようにしました。

これにより院内のどの端末からでも必要な画像を呼び出せ、担当医師が自席や病棟のPCから過去画像を即座に参照できます。

複数の診療科で撮影された画像も統合ビューで一覧管理できるため、診療科間の垣根を超えた情報共有が促進されました。

さらに手術室には大型モニターを設置し、クラウドPACSから高精細な画像を直接表示できるようにしました。

その結果、執刀医はレントゲンやCT画像を見ながら手術を進めることが可能となり、難度の高い手術でも精度向上に繋がったといいます。

整形外科の医師からも「鮮明な画像を即座に確認できるようになり大いに助かっている」と高い評価を得ています。

クラウドPACS導入によりフィルム管理の手間や倉庫スペースも不要となり、画像データ保存容量の心配も解消しました。

万一院内設備に障害が生じても画像データはクラウド上にあるため、災害時でも検査記録を失わずに済む安心感も得られています。

3. オンライン資格確認の導入による受付業務の効率化

オンライン資格確認システムとは、マイナンバーカードを用いて患者の保険資格や薬剤情報などをオンラインで確認できる仕組みです。

政府主導で2023年前後から全国の医療機関で導入が進められており、当院もこれを受付に導入しました。

従来は初診時に紙の保険証をコピーして目視で資格確認を行い、公費負担医療の受給券なども含め手作業で情報入力・確認する必要がありました。

オンライン資格確認導入後は、患者がマイナンバーカードをカードリーダーにかざすだけで被保険者資格の有無を即時にチェック可能となり、公費負担や高額医療の情報も自動照会できます。

受付スタッフによる入力ミスや確認漏れが防止でき、レセプト請求時のエラー削減にも役立っています。

また処方歴や特定健診情報等、患者の同意に基づき閲覧できる医療情報もあるため、診療時の参考にすることで重複投薬の回避や健康管理指導にも活かせます。

これら機能により受付業務のスピードアップと正確性向上が実現し、患者さんを長くお待たせすることが減りました。

ある導入事例では、受付手続きにかかる時間が1人あたり3分短縮されピーク時の待ち時間が半減したケースも報告されています。

当院でもオンライン資格確認の効果で、受付の混雑緩和と事務負担軽減を実感しています。

4. 医療情報共有プラットフォーム活用による地域連携強化

最後のステップとして、地域の医療情報共有プラットフォームへの参加を進めました。

これは地域の病院・クリニック間で患者の診療情報をセキュアに共有できる仕組みで、電子カルテのデータ連携や紹介状・検査結果のオンライン提供を可能にするものです。

当院ではクラウド型電子カルテに切り替えたことで外部システムとのデータ連携が容易になり、地域医療ネットワークへの接続をスムーズに行えました。

このプラットフォームを活用することで、紹介患者の情報を双方の医療機関でリアルタイムに閲覧でき、紹介状・検査データのFAX送信や重複入力が不要になりました。

患者さんが検査結果データを持参し忘れてもシステム上で確認できるため重複検査の防止にも繋がっています。

例えば地域連携によって「既に他院で撮ったMRIを再度撮り直す」といったムダを省き、患者の経済的負担軽減にも貢献しています。

また救急搬送時にも共有プラットフォーム上の情報から適切な受け入れ先を迅速に判断できるなど、医療機関間のチーム医療体制強化にも役立っています。

さらに当院は地域の基幹病院と電子カルテメーカーを統一したこともあり、情報共有や操作面での互換性が高まりました。

大学病院の医師が当院に応援に来た際も勝手がわかるため、臨時医師とのチームワークも向上したといいます。

このようにデータ連携基盤を整えたことで、地域包括ケアシステムの一翼を担う病院として切れ目のない質の高い医療提供に貢献できる体制が整いました。

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導入後に得られた効果と成果

上述のDX施策により、病院の業務と医療サービスの質は大きく改善しました。

その具体的な効果をまとめます。

診療後の会計処理も自動化されたことで、スタッフはレジ対応に追われずに済み、1日あたり数十分~数時間の時間短縮を実現しました。

ある整形外科ではバイタル自動連携や音声入力により看護師の残業(月40時間)がゼロになった例もあります。

当院でも同様に残業が激減し、人員にも余裕が生まれました。

処方や検査オーダーはコンピュータ上でチェックが働き、アレルギーや併用禁忌のアラートも表示されるためインシデント防止に寄与しています。

またレセプト業務では入力漏れや誤請求が自動検知され即時修正できるため、返戻(保険者からの差し戻し)率が低下しました。

地域連携により重複検査・重複投薬が避けられるため、患者に不必要な放射線被曝や薬剤投与を行うリスクも減っています。

紙運用時代に比べ、医療の質と安全性の向上が数値にも表れています。

特に電子カルテと各種連携システムの導入後は、「カルテ記入のためだけに病棟から外来へ往復する」ような無駄な動きが減ったと現場スタッフは実感しています。

看護師はケアに専念しながらタブレット等でさっと記録入力でき、後で残業してまとめ入力する必要がなくなりました。

「家庭との両立がしやすくなり嬉しい。

ミスがなくなり医師とのやりとりもスムーズになった」といった声もあり、職員のモチベーション向上や離職防止にもつながっています。

医師も他科や他院の情報を簡単に参照できるため判断に迷いが減り、本来の診療行為により集中できる環境が整いました。

受付では「あと何人待ちか」がモニターやスマホで見える化されるなど工夫もし、長時間待たされるストレスを軽減しています。

紹介状や検査結果の共有が円滑になったことで転院時もスムーズに診療が受けられ、地域内で切れ目のない医療を享受できています。

電子カルテになり診療情報提供書(紹介状)も迅速に作成できるため、患者さんへの説明資料をその場で印刷して渡すことも可能です。

さらに、クラウドシステムの採用で災害時にもデータが消失しにくくなり「自分の記録がきちんと残る」という安心感を患者に提供できています。

サーバールームを拡張したり高価なハードウェアを買い換える必要もなくなり、限られた院内スペースを有効活用できています。

またデータはデータセンターにバックアップされているため、地震・水害などの災害時にも事業継続計画(BCP)の観点で安心です。

万一院内ネットワークが被災してもインターネット接続環境さえ確保すれば診療情報にアクセスできるため、非常時の医療提供体制も確保しやすくなりました。

DX推進前と比べ、病院全体のITリテラシーとセキュリティ意識も向上しており、ランサムウェア対策などサイバーセキュリティ強化にも継続して取り組んでいます。

以上のように、中規模病院ながら計画的に医療DXを進めたことで、多角的な効果が現れました。

「使い慣れた紙から新しいシステムへ移行するのは大変」という声も当初ありましたが、段階導入と職員教育により乗り越え、業務効率化と医療サービス向上の両立を成し遂げています。

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ロリポップ固定IPアクセスの特徴と導入メリット

病院がクラウド型の医療システムを活用するにあたり、一つ課題となったのが院外からの安全なアクセス手段でした。

医師が自宅や出張先から電子カルテやPACSにアクセスする場合、不特定多数が利用できるインターネット経由ではセキュリティ上の不安があります。

そこで活用したのが「ロリポップ!固定IPアクセス」というサービスです。

ロリポップ固定IPアクセスは、レンタルサーバー大手のGMOペパボ社が提供する固定IPアドレス付与型のVPNサービスです。

専用アプリ(WireGuard対応)を利用しインターネット経由で病院システムへ接続する際に、常に決まったグローバルIPアドレスを割り当てることができます。

病院側ではクラウド電子カルテ等のアクセス許可IPにこの固定IPのみを登録しておくことで、許可されたIP以外からの接続をブロックできるため不正アクセス防止に効果的です。

つまり、医師や職員がどこからアクセスしても接続元IPは常に病院が指定したものになるので、院外アクセスであっても院内と同様の安全性でシステムを利用できるわけです。

このサービス導入による具体的なメリットを以下にまとめます。

公衆Wi-Fi経由の通信もVPNで暗号化されるため、外出先で患者データを扱う際も安全です。

オンラインで申し込めば即日で固定IPアドレスと利用ライセンスが発行され、その日に利用を開始できます。

専用のハードウェア購入や事業者登録も不要で、手持ちのPCやスマートフォンにWireGuardアプリを入れ設定ファイルを読み込むだけのシンプルな手順で導入できます。

例えば当院では医師用・事務用など必要数のライセンスを契約し、各自の利用端末に設定して運用しています。

同じ固定IPを使うユーザーを後から増減することも容易で、必要な人数分だけ無駄なくライセンス契約できる柔軟性があります。

これにより将来的な人員増やテレワーク推進にもスムーズに対応できます。

WireGuardは従来のVPN方式に比べて通信処理が軽量で高速な上、暗号化の安全性も高いと言われます。

そのため病院で利用しても画像データの送受信がストレスなく行え、在宅でPACSの大量画像を閲覧するようなケースでも快適です。

他の固定IPサービスと比べ「上り下りとも接続が圧倒的に速い」と評価する声もあり(利用者談)、リモート診療や在宅勤務でも業務に支障のないパフォーマンスを発揮しています。

操作もシンプルで専門知識がなくとも扱えるため、職員への周知も容易でした。

以上の特徴から、ロリポップ固定IPアクセスは「IP制限付きの業務システムに社外から安全にアクセスしたい」というニーズにマッチしたサービスと言えます。

当院ではこの仕組みにより、医師が自宅から深夜に電子カルテ記録を参照したり、関連施設の端末から院内システムにアクセスするといったケースでも、安全性を確保しつつ柔軟な働き方を実現できています。

クラウド活用とVPNを組み合わせることで、院内外をシームレスをつなぐ医療DX基盤が完成した形です。

病院がDXを推進し業務効率化を成功させるには、単にシステムを導入するだけでなく、その活用を下支えするインフラやセキュリティ対策も不可欠です。

ロリポップ固定IPアクセスのようなサービスも活用しながら、安全・安心で便利な医療IT環境を整備していくことが、これからの中小~中規模病院に求められるポイントと言えるでしょう。

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