現在、多くの光回線ユーザーがIPv6(IPoE)方式へ移行し、夜間でも高速で安定した通信を享受しています。
IPoE方式ではPPPoE方式のような輻輳(混雑)による速度低下が起こりにくく、最大10Gbpsもの帯域に対応できるため高速化に有利です。
しかし一方で、従来のIPv4インターネット接続と互換性を保つために、多くのプロバイダはIPv4 over IPv6(IPv6網を使ってIPv4通信を行う技術)を採用しています。
代表的な方式がDS-LiteやMAP-Eで、これらによってIPv6(IPoE)の高速通信を維持しながらIPv4サイトへのアクセスを可能にしています。
本記事では、IPv6(IPoE)環境における固定IPv4アドレスの問題と、その解決策として高速回線を保ったまま固定IPを利用する方法を解説します。
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IPv6(IPoE)は高速!DS-Lite/MAP-E方式が普及する背景
従来のPPPoE方式では、ネットワーク終端装置(いわゆる網終端装置やPOI)を経由する際にボトルネックが生じ、混雑時に通信速度が低下しがちでした。
例えば夜間や週末には、多数のユーザーのトラフィックが一箇所に集中して速度低下(=輻輳)を引き起こすことがよくありました。
一方、IPoE方式ではPPPoEのようなトンネル接続を使わず、ISPの設備と直接IP通信を行います。
そのため網終端装置による処理遅延を回避でき、混雑しやすい時間帯でも安定した高速通信が可能です。
実際、JPNICも「PPPoEではユーザー同士の通信でも必ず網終端装置を経由するのに対し、IPoEではNGN網内で折り返す(直接ルーティングされる)ため高速に通信が可能になる」と解説しています。
しかし現在のインターネットはIPv4とIPv6が混在しており、IPv6対応サイトばかりではありません。
そこで登場したのがIPv4 over IPv6という技術です。
これは「IPv6による高速IPoE接続の上で、必要に応じIPv4通信も行う」仕組みで、いわばいいとこ取りの接続方式です。
具体的には、ユーザー側はIPv6(IPoE)でインターネットに接続しつつ、IPv4の通信はプロバイダ側の機器でトンネリングや変換を行います。
代表例のDS-Lite(Dual-Stack Lite)では、ユーザーからのIPv4パケットをすべてIPv6でプロバイダのCGN装置まで運び、そこでまとめてIPv4ネットワークに中継します。
MAP-Eではユーザーごとにポート範囲を割り当ててIPv4アドレスを共有し、やはりIPv6網経由でIPv4通信を可能にしています。
これらの方式により、PPPoEの網終端装置を経由せずにIPv4サイトも閲覧できるようになり、結果として「高速かつ安定した通信のIPv6(IPoE)回線」が各ISPで広く提供されているのです。
▶ポイント IPv6(IPoE)方式は従来方式と比べて通信速度・安定性で優れています。 多くのISPがDS-LiteやMAP-EといったIPv4 over IPv6技術を採用することで、IPv6の高速回線を生かしつつIPv4インターネットへのアクセスも支えているのです。
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IPv6(IPoE)契約では固定IPv4アドレスが使えない制約
便利なIPv4 over IPv6方式ですが、一つ大きな制約があります。
それは固定IPv4アドレスが利用できないことです。特にDS-Lite方式の場合、グローバルIPv4アドレスはプロバイダ内の機器で共有利用され、ユーザーごとに一意のアドレスは割り当てられません。
言い換えれば、「一人に1つのグローバルIPv4」を固定で持たせることが原理上できないのです。
このためIPv6(IPoE)接続の環境では、プロバイダが提供する従来型の固定IPv4オプションが利用できません。
実際、ASAHIネットの公式FAQでも「IPv4 over IPv6接続(DS-Lite)では、PPPoE方式で提供している固定IPオプションをご利用いただくことができません」と明言されています。
さらにDS-Liteではポート開放(ポート転送)が一切できないという制限もあります。
ユーザー側のルーターではポート開放設定をしても、プロバイダ側のCGNによるアドレス変換でブロックされてしまうため、自宅サーバー公開やリモートアクセス用のポート待ち受けが不可能です。
MAP-Eや4rd/SAMでは一部ポート開放が可能な場合もありますが、それでもプロバイダから割り当てられた特定のポート範囲に限られるなど制約があります。
このように、現在主流のIPv6(IPoE)+IPv4 over IPv6環境では「自分専用の固定グローバルIPv4アドレス」を持つことができず、それに伴い自由なポート開放もできない状況です。
なお、一部のプロバイダでは例外的に固定IPv4を提供するケースもありますが、そうした固定IPオプションに対応するプロバイダは多くありません。
多くの場合、固定IPを利用したければIPv6(IPoE)接続を諦めて旧来のPPPoE接続+固定IP契約に切り替える必要がありました。
しかしPPPoE接続に戻すと速度低下のリスクが高くなるため、本末転倒です。
▶ポイント IPv6(IPoE)+DS-Lite等の環境では固定のグローバルIPv4アドレスが取得できず、ポート転送も不可という制約があります。 高速なIPv6回線と固定IPv4の両立が難しいことが、多くのユーザーの悩みとなっています。
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それでも固定IPv4が必要な用途とは?
固定IPv4アドレスが使えない制約はありますが、それでも固定IPを必要とするケースは少なくありません。
主な用途を挙げると以下の通りです。
- リモートアクセス(遠隔操作) 在宅勤務や外出先から会社の社内ネットワークに安全にアクセスする場合、アクセス元IPを限定するために固定IPが役立ちます。 例えば自宅PCから会社のサーバーへVPN接続する際に、自宅のグローバルIPが固定であれば事前に許可登録しておくだけでスムーズに接続できます。 動的IPだと再起動のたびにIPが変わり、その度に許可設定を更新しなければなりません。
- IP制限を伴うサービス利用 クラウドサービスや社内システムの中には、セキュリティのため「特定のIPアドレスからのアクセスのみ許可」としているものがあります。 固定IPアドレスを持っていれば、自宅やカフェなどどこからでも常に同じIP経由でアクセスできるため、IP制限に引っかからず利用可能です。 逆に動的IPだと許可リストから外れてしまい、アクセスがブロックされる恐れがあります。
- 外部公開サーバーの運用 自宅サーバーでWebサイトやメールサーバー、NAS、監視カメラなどをインターネット越しに利用したい場合、固定IPはほぼ必須です。 動的IPでもダイナミックDNSで名前解決する方法はありますが、DS-Lite環境では前述の通りポート開放自体ができません。 固定IPv4アドレスがあればNAT無しで直接グローバルにサービスを公開でき、外出先からの安定したアクセスが可能になります。
この他にも、オンラインゲームで特定IP間での接続が必要な場合や、IoT機器への継続的なアクセスなど、「グローバルIPアドレスが変わらないこと」が前提になるケースはあります。
固定IPであればルーター再起動等でもIPが変動せず、常に同じ“インターネット上の住所”にアクセスできます。
実際、近年はリモートワーク普及に伴い「社外から社内システムに安全にアクセスしたい」「自宅設置のサーバーに外出先から接続したい」というニーズが増えています。
それに対し「IPアドレスが頻繁に変わって接続できなくなる」という悩みも多く聞かれます。
この問題を解決するのが固定IPアドレスの活用なのです。
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▶ポイント リモートアクセスやセキュリティのIP制限、サーバー公開など、固定IPv4が必要となる場面は依然存在します。 動的IPでは再接続のたびにIPが変わるため不便・不安定であり、またIPv4 over IPv6環境ではポート開放不可のため事実上サーバー運用も困難です。 これらの用途では固定IPが重要なインフラとなります。
高速なIPv6(IPoE)回線を維持したまま固定IPv4を使う方法
では、IPv6(IPoE)の高速回線を諦めずに固定IPv4アドレスを使う方法はないのでしょうか?
その解決策として近年注目されているのがVPN型クラウド固定IPサービスの活用です。
このサービス形態では、プロバイダや回線種別に関係なく利用できるクラウド上の固定IPv4アドレスが提供されます。
ユーザーは手元のPCやルーターからインターネット経由でサービス提供元のVPNサーバーに接続し、そこに割り当てられた固定IPアドレスを経由して外部と通信します。
例えば上図のように、本来なら動的IPでアクセス拒否されていた社内システムにも、サービス導入後は自宅でもカフェでも常に同じ固定IPv4からアクセスできるため許可されます。
VPN接続中はすべての通信がその固定IPアドレスから発信される形になるため、あたかも自分のネット回線に固定グローバルIPv4を持ったかのように振る舞えるのです。
この方式のメリットは、現在利用中の高速IPoE回線をそのまま使える点です。
プロバイダ変更や特別な工事は一切不要で、対応するVPNクライアント(アプリ)をインストールし設定するだけで導入できます。
IPv6による高速通信部分は従来通り維持され、VPN経由で必要な通信のみ固定IPv4として外部とやりとりするイメージです。
もちろんVPN接続には多少のオーバーヘッドが生じますが、近年ではWireGuardなど軽量高速なプロトコルの登場により、速度低下は極めて小さく抑えられています。
実際にユーザーの報告では、もとの回線速度が下り/上り500Mbps程度の場合、VPN経由でも下り約380Mbps・上り約230Mbpsほど出ており、日常利用で体感差はほぼないとのことです。
Ping応答時間は若干増える(+20ms前後)ものの、3時間以上連続接続しても途切れない安定性が確認されています。
つまり高速なIPv6(IPoE)回線の恩恵を保ちつつ、固定IPv4も使えるのがこのVPN型サービスなのです。
他にもこの方法には、場所を選ばず使える利点があります。
自宅の固定回線だけでなく、モバイル回線や出先のWi-FiからでもVPN接続さえすれば同じ固定IPを名乗れるため、ノートPCやスマホから社内システムにアクセスする場合などにも威力を発揮します。
まさに「どこからでも同じIPアドレス」で通信できる柔軟性を備えたソリューションです。
▶ポイント VPN型クラウド固定IPサービスを使えば、今のIPv6高速回線を維持したまま固定IPv4アドレスを利用可能です。 プロバイダに縛られず即日導入でき、WireGuard等の高速VPN技術で速度・安定性の劣化もごくわずかに抑えられます。 どこから接続しても固定IPでアクセスできるため、リモートワークやサーバー運用の強力な味方になります。
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ロリポップ!固定IPアクセス – 手軽な導入、低価格で安定高速
数あるクラウド固定IPサービスの中でも、注目を集めているのが「ロリポップ!固定IPアクセス」です。
これはレンタルサーバー大手のGMOペパボ株式会社が2025年3月にリリースしたサービスで、個人から法人まで手軽に利用できるよう設計されています。
● 導入のしやすさ 申し込みはオンラインで完結し、契約当日から即利用可能です。 煩雑な事業者登録や回線工事も不要で、提供側から発行される設定ファイルを対応アプリ(WireGuardなど)に読み込ませるだけで接続できます。 専門知識がなくても数分でセットアップできるシンプルさも魅力です。 NTTフレッツ光など現在の回線契約やプロバイダはそのままでOKなので、環境を大きく変える必要もありません。
● 料金の安さ 月額料金は539円(税込)からと、国内最安クラスの価格設定です。 一般に固定IPサービスは月額1,000~3,000円程度が相場と言われますが、「ロリポップ!固定IPアクセス」はそれを大きく下回る破格の安さを実現しています。 初期費用も無料で、さらに最大2ヶ月間の無料お試し期間まで用意されています。 費用面で導入ハードルが非常に低いのは嬉しいポイントです。
● 通信速度・安定性 VPNプロトコルには先述のWireGuardを採用しており、「安全・安定な上に動作が速い」と評価されています。 実際の利用者レビューでも「昼夜や曜日を問わず速度・安定性に全く問題なかった」と報告されており、常時接続でも快適に使える品質です。 前述のように多少の速度低下は避けられませんが、それでも十分高速で、一般的なWeb閲覧やリモートデスクトップ、SSH操作程度なら体感差はゼロと言って良いレベルとのことです。 例えば500Mbpsの回線ならVPN経由で380Mbps程度出る計算で、大容量ファイル転送やオンライン会議も支障なく行えるでしょう。
● 柔軟なライセンス・利用範囲 1契約で固定IPv4アドレスが1つ提供されますが、追加ライセンスを購入することで複数端末から同時接続することも可能です。 例えば小規模チームで同じ固定IPを共有したい場合、人数分のライセンスを紐づければ全員が同時にそのIPを使えます(※1ライセンスにつき1同時接続)。 個人利用はもちろん、法人での利用にも対応しており、用途に応じて柔軟にライセンス数を増減できる設計です。対応デバイスもWindows/MacのPCからiOS/Androidスマホまで網羅しており、様々な環境で活用できます。
以上のように、「ロリポップ!固定IPアクセス」は手軽さ・低価格・技術力の三拍子が揃ったサービスと言えます。
国内の同種サービスと比較しても最安値級(2025年3月時点)となっており、GMOペパボのサーバー運用ノウハウを背景に実現しました。
固定IPは高い・難しいという従来のイメージを覆し、個人でも導入しやすい形にした点が高く評価されています。
▶ポイント 「ロリポップ!固定IPアクセス」は月額539円~と安価で即日利用可能なVPN型固定IPサービスです。 設定も簡単、WireGuard採用で速度も高速安定、2ヶ月無料お試し付きと、固定IP初心者にもおすすめできます。 個人・法人問わず利用でき、必要に応じて同時接続ライセンスの追加も可能なので、リモートワークや開発チームでの利用にも最適です。
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PPPoE+固定IP vs IPoE+クラウド固定IP:どちらが有利?
最後に、従来の「PPPoE接続+プロバイダ固定IP」と、今回紹介した「IPv6(IPoE)+クラウド固定IP(VPN)」の違いをまとめてみましょう。
以下の比較表をご覧ください。
| 項目 | 従来の固定IP利用(PPPoE方式) | 新しい固定IP利用(IPv6 IPoE + VPNサービス) |
|---|---|---|
| 通信速度・安定性 | ◎ 日中は高速だが、夜間は網終端装置の輻輳で低下しやすい。最大帯域1Gbps程度。 | ◎ 常時高速で安定(輻輳しにくいIPoE方式で通信)。10Gbps対応でポテンシャル高。VPN経由でも実効速度は十分高速。 |
| グローバルIPv4の固定 | ◎ 可能(契約者専用のIPv4アドレスを割当)。 | ◎ 可能(クラウド上の固定IPv4を経由して通信)。 |
| IPv6通信の利用 | △ 利用不可または別途契約が必要(PPPoE接続だとIPv6未対応が多い)。 | ◎ IPv6標準対応(もとのIPoE回線でIPv6通信可能)。 |
| ポート開放 | ◎ 自由に可能(グローバルIPを占有しているため制限なし)。 | ◎ 自由に可能(固定IPv4を占有利用、全ポート制限なし)。 |
| 導入の容易さ | △ プロバイダの固定IPプラン契約が必要。開通まで日数がかかる場合あり。 | ◎ 手軽(オンライン申し込みで即日利用可。現行プロバイダのまま追加導入)。 |
| 月額費用 | △ 割高(一般に月額1,000円以上が多い)。法人向けでは数千円のケースも。 | ◎ 安価(月額539円(税込)~と格安。お試し無料期間あり)。 |
| その他 | - IPv4アドレス枯渇の影響で契約ハードルが上がる傾向。- 利用場所は契約回線に限定。 | - WireGuard採用でモバイル環境でも高速安定。- ノートPCやスマホから外出先で利用する用途にも適する。 |
ご覧のように、クラウド型固定IPサービスは従来方式に比べて総合的に優位と言えます。
唯一、VPN経由による数ms~数十ms程度の遅延増加や、わずかな速度低下は発生しますが、実用上問題になるケースは少ないでしょう。
それよりも、IPoEの高速性と固定IPの利便性を両立できるメリットの方が遥かに大きいはずです。
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ロリポップ!固定IPアクセスのご紹介
最後に、本記事で取り上げたロリポップ!固定IPアクセスについて改めてまとめます。
- 公式サイト ロリポップ!固定IPアクセス(GMOペパボ株式会社)
- サービス概要 WireGuard対応のVPN経由で固定IPv4アドレスを提供するサービス。 プロバイダや回線種類を問わず利用可能。 どこからでも社内ネットワーク等に同じ固定IPでアクセスできます。
- 料金 月額490円(税込539円)~。 初期費用無料。申込月+翌月は無料試用可。 業界最安クラスの低価格です。
- 導入 オンライン申し込みのみで即日発行・利用開始可能。 WireGuardクライアントアプリに提供ファイルを読み込ませるだけで接続設定完了。 専門知識不要で導入できます。
- 性能 高速&安定通信(WireGuard採用)。実測レポートでも速度・安定性に問題なしと評価。 長時間接続でも切断なく、十分なスループットが得られます。
- その他特徴 個人から法人まで利用。 1契約1固定IPだがライセンス追加で同時接続増強可。 Windows/Macやスマホ(iOS/Android)にも対応。 IP制限アクセスのセキュリティ強化や拠点間VPN用途にも最適。
高速光回線の時代において、「速度のIPv6」と「固定IPのIPv4」を両立させるソリューションとして、ロリポップ!固定IPアクセスは非常に魅力的です。
固定IPが欲しいけれど速度は落としたくない…そんな方は是非一度無料お試しで体感してみてはいかがでしょうか。