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会計ソフト・勤怠システムに社外から接続する方法|オンプレ環境でも在宅対応

会計ソフト・勤怠システムに社外から接続する方法|オンプレ環境でも在宅対応

使い方

在宅勤務や出張先から「社内サーバーにある弥生会計や勘定奉行を使いたい」と思っても、オンプレミス(サーバー設置型)のソフトウェアは社内ネットワークに接続していないと起動しない、データが保存できない――そんな悩みを抱えている経理・総務担当者は多いはずです。

この記事では、弥生会計・勘定奉行・就業奉行など、オンプレミス型の会計・勤怠ソフトを社外から安全に使う方法を具体的に解説します。クラウド移行との比較、VPNを使った接続手順、月次・決算期のリモート運用ノウハウ、セキュリティ注意点まで網羅しています。


目次

  1. オンプレミス会計・勤怠ソフトを社外から使う際の課題
  2. 社外接続の主な方法3つを比較
  3. VPNで社外接続する手順(ステップバイステップ)
  4. クラウド移行との比較表
  5. 月次・決算期のリモート運用を成功させるポイント
  6. セキュリティ注意点
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ

1. オンプレミス会計・勤怠ソフトを社外から使う際の課題

弥生会計、弥生販売、勘定奉行、就業奉行、PCA会計、マネーフォワードクラウド以前のデスクトップ版など、いわゆる「インストール型」の業務ソフトウェアは、データファイルが社内サーバーや社内PCに保存されています。そのため、次のような課題が発生します。

社内LANに接続していないとデータにアクセスできない

弥生会計のネットワーク版やOBCの奉行シリーズは、社内のファイルサーバーやDBサーバーに接続することで動作します。自宅のPCから直接インターネット経由でアクセスする手段が標準では用意されていません。

ライセンス認証が社内PCに紐づいている

シングルライセンス版の場合、ライセンスが特定の社内PCに認証されているため、別のPCに移して使うことができません。会社のPCを持ち帰る方法もありますが、毎回の持ち出しはセキュリティリスクや手間の面で現実的ではありません。

決算期・月次締めのタイミングで出社できないと業務が止まる

在宅勤務者や地方拠点のスタッフが決算作業や月次仕訳をする場合、VPN等のリモートアクセス環境がなければ本社に出社するしかなく、働き方の柔軟性が大きく制限されます。BCP(事業継続計画)の観点でも、リモートで会計業務が継続できる体制を整えておくことは重要な課題です。


2. 社外接続の主な方法3つを比較

オンプレミス会計・勤怠ソフトを社外から使う方法は、大きく次の3つに分類されます。

方法 概要 技術的難易度 コスト感 向いているケース
VPN接続 社内ネットワークに仮想的に接続し、ソフトを直接操作 中〜高(設定が必要) 中程度 複数人で同時アクセス、既存環境を活かしたい
リモートデスクトップ 社内PCを遠隔操作して使う 中程度 低〜中 1人1台の社内PCがある場合
クラウド型に移行 弥生会計Nextや奉行クラウドなどSaaS版へ切り替え 低(移行作業は必要) 月額費用が発生 長期的にオンプレ管理コストをなくしたい

方法①:VPN接続

VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上に暗号化された専用トンネルを作り、自宅PCを社内LANに接続したような状態にする技術です。VPN接続後は、社内サーバーのIPアドレスやファイル共有にアクセスできるため、弥生会計やOBC奉行シリーズをインストールしたPCにも到達できます。

メリット: 既存のオンプレミス環境をそのまま使い続けられる。クラウド移行の初期費用や業務フロー変更が不要。

デメリット: VPNルーターや固定IPアドレスの用意、設定作業が必要。IT担当者がいない場合はハードルが高い。

方法②:リモートデスクトップ

Windows標準のRDP(Remote Desktop Protocol)や、TeamViewer・AnyDeskなどのリモートデスクトップツールを使い、社内に設置したPCをそのまま遠隔操作する方法です。

メリット: VPNより設定が直感的。ソフトのインストール・ライセンス管理が不要(社内PCを操作するだけ)。

デメリット: 社内PCが起動していることが前提。1対1の接続が基本で、社内PCを複数人が共用するのには向かない。

方法③:クラウド版に移行

弥生会計 Next(旧:弥生会計 オンライン)、勘定奉行クラウド、freee会計などのSaaS型に移行すれば、ブラウザだけでどこからでもアクセスできます。

メリット: サーバー管理が不要。常に最新バージョンが使える。

デメリット: 移行作業(過去データの引き継ぎ、帳票設定の再構築)に一定の工数がかかる。既存の運用フローや帳票カスタマイズが引き継げない場合がある。


3. VPNで社外接続する手順(ステップバイステップ)

オンプレミスのまま会計・勤怠ソフトを社外から使い続けたい場合、VPN接続が最も有力な選択肢です。ここでは一般的な手順と、後述する「だれリモVPN」のような機器型クラウドVPNを使った簡単な導入フローを紹介します。

従来のVPN導入ステップ(参考:通常ルーターVPN)

  1. 固定グローバルIPアドレスの取得 インターネット回線プロバイダーから固定IPオプションを契約。社外から社内へ安定してアクセスするために必要。

  2. VPN対応ルーターの用意と設定 既存ルーターをVPN対応機(ヤマハRTXシリーズ等)に交換し、VPNサーバー機能を有効化。ファイアウォール設定やポート開放も必要。

  3. クライアントPCへのVPNソフトインストール 接続する側(自宅PC等)にVPNクライアントをインストールし、サーバーIPアドレス・認証情報を入力して接続テスト。

  4. 業務ソフトの接続確認 VPN接続後に弥生会計・奉行シリーズのサーバーにアクセスできるかを確認。

  5. セキュリティポリシーの設定 接続元IPの制限、認証方式の強化(2要素認証等)を設定。

この手順の問題点: 固定IP取得に数日〜数週間かかる場合があること、ルーター交換・設定に専門知識が必要なこと、VPN非対応のルーターではそもそも実施できないことです。


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だれリモVPNを使った接続手順(簡易版)

  1. 申し込みとFLINT plusの受け取り 公式サイトから申し込み後、専用機器が届く(最短2日)。

  2. FLINT plusを社内のLANポートに挿す サーバーの近くのスイッチングハブや社内ルーターのLANポートに挿すだけ。ルーターの設定変更は不要。

  3. 接続ソフトのインストール(社外側PC) 社外から接続するWindowsPC(現状はWindows対応、Mac・スマホは順次対応予定)にVPNクライアントをインストールし、アカウント認証で接続。

  4. 弥生会計・奉行シリーズの起動確認 VPN接続後に社内ネットワークに到達していることを確認し、弥生会計・奉行シリーズを通常通り起動。

  5. 運用開始 以後は自宅や出張先からいつでも社内と同じ環境で作業可能。


4. クラウド移行との比較表

「VPNでオンプレを使い続ける」か「クラウド版へ移行する」か、判断に迷う方も多いでしょう。下記の比較表を参考にしてください。

比較項目 VPN+オンプレ継続 クラウド版へ移行
初期コスト VPN機器・設定費用 移行作業費(データ移行等)
月額ランニングコスト VPN費用のみ(ソフト保守費別) SaaS月額費用
社外アクセス VPN接続後に可能 ブラウザのみでどこでも可
既存データ・帳票 そのまま引き継ぎ可 移行作業が必要な場合あり
IT管理の手間 サーバー・ネットワーク管理継続 サーバー管理不要
カスタマイズ性 高い(既存設定を維持) 制限がある場合あり
バージョン管理 手動アップデートが必要 自動
向いている状況 業務フロー変更を避けたい、帳票の独自設定が多い 長期的な管理コスト削減を優先したい

選択の目安:


5. 月次・決算期のリモート運用を成功させるポイント

VPNによる社外接続環境が整ったとして、実際に月次処理や決算業務をリモートで運用する際に気をつけるべきポイントを解説します。

ポイント①:アクセス権限の事前整理

複数の担当者が社外からアクセスする場合、誰がどのデータ・機能にアクセスできるかを事前に整理します。弥生会計や奉行シリーズにはユーザー権限設定がありますので、経理担当・管理職・監査など役割ごとにアクセス権を設定しましょう。

ポイント②:バックアップの仕組みを整える

社外からアクセスして処理したデータは、必ずサーバー側でバックアップが取れているか確認しましょう。特に決算前後はデータの誤操作リスクが高まります。日次バックアップ+決算前のスナップショット取得を推奨します。

ポイント③:通信品質の確認

月次・決算作業はデータ量が多く、処理に時間がかかります。VPN経由のアクセスでは通信速度が影響するため、特に締め日前後は通信状況が安定しているかを事前に確認しておきましょう。

ポイント④:ソフトウェアのバージョン統一

弥生会計・奉行シリーズは、クライアントPCとサーバー側でソフトのバージョンが一致していないと接続エラーや動作不具合が起きます。社内PCと社外から接続するPCで同一バージョンになっているか確認してください。

ポイント⑤:電子署名・e-Tax提出は接続先を確認

電子申告(e-Tax)や電子署名の作業は、認証局との通信が必要です。VPN接続中でも外部インターネットへのアクセスに問題がないか事前に確認しましょう。だれリモVPNのような二重VPN方式の場合、全通信が暗号化された状態でインターネットにも接続できます。


6. セキュリティ注意点

会計・勤怠ソフトのデータは個人情報・財務情報を含む機密データです。社外からアクセスする際は以下のセキュリティ対策を徹底してください。

接続元デバイスの管理

私用PCや管理されていない端末からの接続は原則禁止とし、会社支給のPCのみに限定することを推奨します。接続デバイスにはウイルス対策ソフト・OSの最新アップデートを適用してください。

VPNの暗号化方式を確認する

使用するVPNが十分な暗号化を行っているか確認しましょう。AES-256SHA-384などの強力な暗号化方式を採用しているサービスを選ぶことが重要です。だれリモVPNは二重VPNでこれらの暗号化を採用しています。

ログ・監査証跡の整備

誰がいつ社内システムにアクセスしたかを記録するログ管理は、内部不正防止や問題発生時の原因追跡に不可欠です。

VPNの認証を強化する

VPNへの接続認証はIDとパスワードだけでなく、2要素認証(2FA)を導入することで不正アクセスリスクを大幅に低減できます。

社内ネットワークを外部公開しない

従来のVPN方式(社外からのインバウンド接続)では、社内ルーターにポートを開放する必要があり、そのポートが攻撃対象になりえます。だれリモVPNは**社内側からVPNを張る方式(アウトバウンド接続)**のため、社内ネットワークを外部に公開しないアーキテクチャを採用しています。


7. よくある質問(FAQ)

Q1. 弥生会計のスタンドアロン版でもVPN経由で社外から使えますか?

スタンドアロン版は1台のPCにデータを保存するため、そのPCを社外からリモートデスクトップで操作する方法が現実的です。VPN接続でネットワークに入った後、社内PCにRDP接続して操作します。ネットワーク版は社内サーバーにデータがあるため、VPN接続後にソフトを直接起動できます。

Q2. 弥生会計のネットワーク版を在宅で使う場合、何か特別な設定が必要ですか?

弥生会計ネットワーク版の場合、VPN接続後に社内ネットワーク内のファイルサーバーやSQL Serverに到達できれば、通常の操作と変わりません。ただし、クライアントPCへの弥生会計のインストールと、サーバー側との同バージョン確認が必要です。

Q3. 勤怠管理システム(KING OF TIME、ジョブカンなど)はクラウド型が多いですが、オンプレ版の場合はどうすればいいですか?

オンプレ版の勤怠システムはPCタイムレコーダーや専用サーバーが社内に設置されているケースが多いです。VPN接続で社内ネットワークに入った後、通常通りシステムにアクセスして打刻・承認作業ができます。ただし打刻の際にIPアドレス制限が設けられている場合は、VPNで接続した際のIPが社内IPとして認識されるか確認が必要です。

Q4. 固定IPアドレスを持っていない会社でも社外接続できますか?

できます。だれリモVPNは固定IP不要で動作するクラウド型VPNです。社内のFLINT plusがクラウドサーバー経由でVPNトンネルを確立するため、社内回線が動的IPでも問題ありません。

Q5. VPN接続中に会計ソフトの動作が遅くなることはありますか?

VPN経由のアクセスでは通信経路が長くなるため、ソフトの操作感に多少の影響が出ることがあります。特にデータ量の多い処理(残高試算表の一括再計算など)では、通常の社内接続より時間がかかる場合があります。光回線の安定した環境で接続することを推奨します。


まとめ

弥生会計・勘定奉行・就業奉行などオンプレミス型の会計・勤怠ソフトを社外から使うには、VPN接続、リモートデスクトップ、クラウド移行の3つの選択肢があります。業務フローをできるだけ変えずに素早く社外接続環境を整えたい場合は、VPN接続が最も現実的です。

ただし、従来のVPN構築は固定IP取得やルーター設定変更など、専門知識を要する工程が多く、中小企業では対応が難しいケースも少なくありません。

機器を挿すだけで使えるクラウド型VPNを活用すれば、専門知識がなくても最短2日で社外接続環境を整えられます。月次締め・決算期のリモート対応、在宅勤務制度の整備、BCP対策として、早めに環境を準備しておきましょう。


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