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IP制限(IPアドレス制限)とは?仕組みと設定方法を解説

IP制限(IPアドレス制限)とは?仕組みと設定方法を解説

基礎知識

IP制限(IPアドレス制限)とは、あらかじめ許可したIPアドレスからの接続だけを通し、それ以外をすべて拒否するアクセス制御の仕組みです。

「IP制限」と「IPアドレス制限」は同じものを指し、ファイアウォールやSaaSの管理画面で設定します。インターネット上で機器を識別する番号であるIPアドレスを “鍵” と見立て、合致するものだけドアを開けるイメージです。

設定そのものは難しくありませんが、許可するIPアドレスが変わらないことが前提になるため、動的IPの回線やテレワーク環境ではつまずきやすいポイントがあります。

本記事では、IP制限の仕組みと設定方法、主要SaaSでの設定例、メリット・デメリット、そして動的IP環境での解決策までを順に解説します。

IPアドレス制限の仕組み

IPアドレス制限はIPフィルタリングとも呼ばれ、ファイアウォールやサーバーのアクセス制御機能によって実現されます。

具体的には、アクセス元IPアドレスを基に通信の可否を判断し、許可リスト(ホワイトリスト)もしくは拒否リスト(ブラックリスト)を設定します。

設定の方式には大きく2種類あります。

加えて、IPアドレスの範囲指定(CIDR表記)や地理的な制限(ジオロケーションによる国・地域単位のブロック)を組み合わせることも可能です。

たとえば「192.168.1.0/24」のように記述すれば特定のネットワーク全体を対象にできますし、日本国内のIP以外すべて拒否するといったファイアウォール設定も行われています。

このようにIPアドレス制限は、ネットワーク機器(ルーターやファイアウォール)から各種クラウドサービスの管理画面まで広く実装されています。

企業内では社内システムやVPN接続のアクセス制御、Webサイトでは管理画面への不正ログイン防止、さらにはAPIの利用制限など様々な場面で活用されています。

IPアドレス制限が有効な利用シーン

IPアドレス制限はどのような場面で役立つのでしょうか。代表的な利用シーンをいくつか紹介します。

以上のように、IPアドレス制限はWebアプリケーションからネットワーク機器まで幅広く応用されており、セキュリティ対策の基本手段のひとつとなっています。

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IPアドレス制限のメリット

IPアドレス制限を導入すると、主に以下のようなメリット(効果)があります。

以上のように、IPアドレス制限はシンプルながら多層的な防御の一翼を担う重要な仕組みです。

特に外部からの攻撃抑止や内部犯行の抑制といったセキュリティ強化につながるため、小規模なスタートアップから大企業まで幅広く有効な手段となります。

IPアドレス制限のデメリット・注意点

便利なIPアドレス制限ですが、導入・運用にあたって注意すべきデメリットや課題も存在します。ここでは主なポイントと、その対策のヒントについて解説します。

以上の点を踏まえ、IPアドレス制限を導入する際には「正確な設定」「定期的な更新・監視」「他対策との併用」という三点を基本方針とすると良いでしょう。

アクセスログを定期的に監視し、怪しい試行があれば即座に該当IPをブロックする運用も有効です。

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IPアドレス制限の設定方法と導入手順

実際にIPアドレス制限を適用するには、利用しているシステムや機器に応じて適切な方法で設定を行います。主なパターンとして、ネットワーク機器(ファイアウォール)での設定サーバーやクラウドサービス側での設定に大別できます。

1. ファイアウォールやルーターでIP制限を設定する場合 多くの企業ネットワークでは境界にファイアウォール装置があり、そこでIPフィルタリングのルールを設定できます。 例えばハードウェアファイアウォールの管理画面にログインし、「セキュリティ設定」から許可するIPアドレスやレンジを入力して保存するといった手順です。 ソフトウェア型のファイアウォールでも同様に、設定メニューから新規ルールとして許可/拒否するIPを登録して有効化します。 これにより企業ネットワーク全体への外部からのアクセスを制御でき、安全なIPからの通信のみ通すことができます。

2. Webサーバーやアプリケーション側で設定する場合 サーバー単位でアクセス制限を行いたい場合、ApacheやNGINXなどWebサーバーの機能を用いて特定ディレクトリやアプリケーションへの接続元を制限できます。 Apacheの場合、設定ファイル(httpd.confやapache2.conf)または.htaccessファイルに許可/拒否ルールを記述します。 例えばApache 2.4以降であれば以下のようなディレクティブを使います。

# 特定のIPアドレスのみ許可しその他拒否する例
<Directory "/admin">
    Require ip 203.0.113.5        # このIPを許可
    Require ip 198.51.100.0/24    # このネットワークも許可
</Directory>

上記では管理画面ディレクトリ/adminへのアクセスを、203.0.113.5と198.51.100.0/24ネットワークのIPに限定しています。 .htaccessに同等の記述を入れることも可能です。 設定を反映したら、意図した通りに制限がかかっているかテストしましょう(許可IPからアクセスでき、禁止IPからはエラーになることを確認)。

3. クラウドサービスやSaaSで設定する場合 最近のクラウドサービス(AWS、Azure、GCPなど)や業務向けSaaSでは、サービス自体にIPアドレス制限の機能が用意されている場合があります。 管理コンソールのセキュリティ設定画面から許可IPのホワイトリストを登録すると、以後そのIP以外からのアクセスがブロックされます。 この場合はサービス提供側でアクセス制御が行われるため、比較的簡単なUI操作で導入できます。 ただし別途そのサービスを利用する前提として固定グローバルIPアドレスを自社で用意しておく必要があるケースもあります。 実際、一部サービスのヘルプには「IP制限を設定するには固定グローバルIPアドレスが必要です」と明記されています。 そのため、自社や利用者のネット環境が動的IPしかない場合は、次項のような固定IPサービスの利用も検討しましょう。

主要SaaSでのIP制限設定(サービス別のガイド)

業務で使うSaaSは、それぞれ設定画面と設定できる粒度が異なります。代表的なサービスの設定手順は個別の記事にまとめています。

サービス IP制限の設定場所 詳しい手順
Microsoft 365 Microsoft Entra ID の条件付きアクセス(ネームドロケーション) Microsoft 365のIP制限
Microsoft Teams Entra ID の条件付きアクセス(Teams を対象アプリに指定) TeamsのIP制限
Microsoft Entra ID 「ネームドロケーション」に信頼できるIPを登録 Entra IDの条件付きアクセス設定
Google Workspace コンテキストアウェア アクセス(Enterprise 系エディション) Google WorkspaceのIP制限
Salesforce プロファイル/組織全体のログインIP範囲 SalesforceのIP制限設定
kintone cybozu.com 共通管理のアクセス制限(セキュアアクセス) KintoneのIP制限
Slack 組織設定のIP許可リスト(Enterprise Grid) SlackのIP制限

サーバー・クラウド側でIP制限を設定する(環境別のガイド)

自社で運用しているサーバーやクラウド側で制限をかける場合の手順も、環境ごとにまとめています。

環境 設定方法 詳しい手順
nginx allow / deny ディレクティブ nginxのIP制限設定
Amazon CloudFront AWS WAFのIPセット、またはCloudFront Functions CloudFrontのIP制限設定ガイド
Amazon API Gateway リソースポリシーの aws:SourceIp 条件 API GatewayのIP制限設定ガイド

なお、IP制限をかけたあとに自分や利用者が入れなくなった場合の対処はIP制限を解除したい・ブロックされたときの対処法にまとめています。

複数のSaaSに同じ制限をかける場合、許可するIPアドレスを社内で1つに統一しておくと管理が一気に楽になります。サービスごとに登録するIPが増えると、回線を変えたときの更新漏れがそのまま障害につながるためです。運用設計の考え方はSaaSのIP制限を一元管理する方法にまとめています。

IP制限に関するよくある質問

IP制限とIPアドレス制限は何が違いますか?

同じものです。「IP制限」は「IPアドレス制限」の略称として使われており、機能としての違いはありません。サービスによって「アクセス元IP制限」「IPアドレス許可リスト」「IPフィルタリング」などと呼び方が変わることもありますが、いずれも接続元のIPアドレスで通信の可否を判断する仕組みを指します。

IP制限をかけるには固定IPアドレスが必要ですか?

許可リスト(ホワイトリスト)方式で運用するなら実質的に必要です。動的IPは回線の再接続などで番号が変わるため、変わるたびに許可リストを更新しなければアクセスできなくなります。オフィス回線に固定IPを付けるか、VPN型の固定IPサービスを使って全員のアクセス元IPを1つに揃えるのが一般的です。

IP制限だけでセキュリティ対策は十分ですか?

十分ではありません。IP制限は「どこから来たか」しか見ないため、許可されたネットワーク内の端末や、盗まれた認証情報が許可IP経由で使われた場合は防げません。多要素認証やデバイス管理と組み合わせ、多層で守ることが前提になります。

テレワークの社員にIP制限をかけるとアクセスできなくなりませんか?

自宅回線のIPをそのまま許可すると、IPが変わるたびに接続できなくなります。社員がVPNで社内ネットワークや固定IPサービスを経由して接続する構成にすれば、どこから働いていてもアクセス元IPが同じになるため、IP制限を維持したままテレワークができます。

IP制限はIPv6環境でも使えますか?

使えます。ただしIPv6ではアドレスの割り当て方式(プレフィックスの変動)によって、IPv4以上に番号が変わりやすいことがあります。IPv6のみの環境でIP制限を運用する場合は、プレフィックスが固定されるかどうかを回線事業者に確認してください。

まとめ:課題を解決し、安全なアクセス制限を実現するには

IPアドレス制限はシンプルで効果的なセキュリティ対策であり、適切に活用することで不正アクセスや情報漏えいのリスクを大きく低減できます。

その一方で、動的IP環境での運用やリスト管理の煩雑さといった課題もあります。しかし、これらの課題は適切な工夫やサービスの活用によって解決可能です。

例えば「社外からも安全にシステムを使いたいが、動的IPではIP制限がかけられない」という悩みには、固定IPアドレスサービスの活用が有効な解決策となります。

最近ではVPNを利用して手軽にグローバル固定IPを確保できるサービスが登場しており、契約後すぐに使えるものもあります。

GMOペパボ株式会社が提供する「ロリポップ!固定IPアクセス」もその一つです。

VPN接続により自宅・カフェ・出張先などどこからでも社内と同じ固定IPアドレスでアクセスできるようになり、IP制限のかかった社内ネットワークやクラウドサービスにスムーズにリモート接続できます。

しかもライトプランなら1ライセンスあたり月額490円(税込539円)から利用でき、最大2ヶ月の無料お試し期間も用意されています。回線工事もプロバイダ変更も不要で最短5分から使い始められるため、個人から企業まで幅広く利用しやすいでしょう。

強固なセキュリティを維持しつつ業務の利便性も損なわないためには、IPアドレス制限を正しく理解し運用することが肝心です。

本記事で解説したポイントを参考に、自社システムの安全性向上にぜひ役立ててみてください。

必要に応じて固定IPサービスの活用も検討し、場所を問わず安心してアクセスできる環境を整備していきましょう。

セキュアなネットワーク運用によって、サイバー脅威から大切な情報資産を守っていくことが可能になります。

ロリポップ!固定IPアクセス

このような課題を手軽に解決できるのが、GMOペパボが提供する「ロリポップ!固定IPアクセス」です。

VPN接続を利用して固定IPアドレスをどこからでも使えるようにするオプションサービスで、オフィス外でも安全に社内システムへアクセスできます。

以下に本サービスの特長をまとめました。

固定IPアドレスを手軽かつ安全に導入したい方に最適なソリューションが「ロリポップ!固定IPアクセス」です。導入をご検討の方は以下のリンクから詳細をご確認ください。

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